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「ピカソは、虫歯で悩んだか?」

投稿日:2018年2月15日 更新日:

<たかのこういち(著)>
<松本隆治(絵)>


短い髪、薄くアゴヒゲを生やした男が少年のような笑顔で、3人の子どもの顔をかわるがわるのぞく。

京王線と世田谷線の交差する郊外の街、駅前のカフェ。明るい店は客でいっぱいだ。アゴヒゲと3人の子どもは窓際の席にいる。子どもは、男の子が1人、女の子が2人。アゴヒゲは絵の先生、子どもたちは生徒だ。

「どうだった、ピカソは?」

アゴヒゲ先生が、コーヒーを飲みながら、生徒たちの顔を見る。彼らは、箱根の彫刻の森、ピカソ美術館に行ってきたのだ。

「あんなうまいデッサン、見たことないや。先生もうまいけど、ピカソもうまい」。

男の子がアイスクリームをほうばりながら言う。

「ハハハ、先生とピカソを比べたのか」。

先生が笑う。

「ゲルニカはショックだった。絵って力があるんだな、と改めて思いました」。

年長の女の子がパフェを食べながら、何度もうなずいて言う。

「色使いが勉強になった」。

「うん、よかったな」。

アゴヒゲ先生は、満足そうに微笑む。

「いてっ!!」。

男の子が頬をおさえる。

「どうした?」。

「アイスが歯にしみた」。

「知覚過敏かな。虫歯の危険信号か」。

3人が心配そうに男の子を見る。「先生、ピカソも虫歯になったかな?」

男の子が頬をおさえながら言い、みんなが笑った。

 

こたく院長、ピカソは虫歯だった? そう聞くと院長は笑って、

「ピカソはわかりませんが、この男の子の歯は診てあげたいですね。虫歯は、早く治療するほどいいのです。うちでは、一度治療すれば、二度と虫歯にならないよう治療します」。

下高井戸の歯を守りたい。それが、こたく院長の願いです。

 

 

 

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